ヨガ哲学って何でしょう?
ヨガの哲学ってなんでしょう?
それはヨガをポーズの練習だけでなく、生活の全てにヨガを取り入れること、その上で自分に必要なものは全て内にあることに気付くための知識です。
パタンジャリにより1500年前に定義されたという哲学書、ヨガスートラに記されたた八つのヨガの柱、それがアシュタンガ八支則です。太古の昔から伝わる経典でありながら、その中身は現代の私たちの日常生活に活かせる教訓ばかりです。 一つ一つを紐解き、日常生活と照らし合わせてみましょう。
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第一段階 ヤーマ 禁戒
*アヒンサ 非暴力
*サティヤ 正直
*アスティーヤ 不盗
*ブラフマチャリヤ 禁欲
性的エネルギーを適切にコントロールする
*アパリグラーハ 不貧
貪欲であるべからず
第二段階 ニヤーマ 勧戒
*サウチャ 清浄 純粋
*サントーシャ 知足
*タパス 苦行
*スワディヤーヤ 読誦
*イシュワラプランダーナ 祈念
第三段階 アーサナ 座法
第四段階 プラナヤーマ 調気、呼吸
第五段階 プラティヤハーラ 制感
五感をしっかりと感じ、その上でその感覚を制御する
第六段階 ダーラナ 集中
プラティヤハーラを継続させる
第七段階 ディヤーナ 瞑想
第八段階 サマディ 三昧、覚醒
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「ヨガのポーズを練習する」は第3段階目。その前に2つの柱、ヤーマ、ニヤーマがあるのですね。
ヤーマは自分、相手、第三者(動物、物質、自然界の全て)を大切にすること、傷付けないためにしてはいけないこと。ニヤーマは自分、相手、第三者(動物、物質、自然界の全て)を大切にすること、傷付けないために進んで行動すること、です。
その次に初めて「アーサナ」いわゆる「ヨガ」があるのですね。ポーズも無理をして行うのではなく、心地良さ、安定、静寂を感じながら練習することが大切。そうすればヨガでも自分を傷つけることは無いのです。
ヨガ哲学8本の柱の頂点は、三昧、覚醒。瞑想により魂が自由になり、真理を知り、至福であることに気づくこと、己に必要なものは、全ては自分の内に既にあることを知ることです。アーサナ(ポーズ)の練習からスタートしがちな現代のヨガですが、この哲学に目を向けることで、ヨガの練習も違ったものになるでしょう。
瞑想する上で雑念が自然と消えるためには1-4の段階を日々練習することが大切です。そうすればマインドフルな瞑想(今ここにあるがままを受け入れる)は難なく行うことができる様になります。